第27回日本ヒト脳マッピング学会

会長挨拶

 
第27回日本ヒト脳マッピング学会

第27回日本ヒト脳マッピング学会
会長 松田 哲也
玉川大学 脳科学研究所/大学院脳科学研究所 教授

 
 

第27回日本ヒト脳マッピング学会を2025年3月7日(金)・8日(土)に、学術総合センター 一橋講堂(東京都千代田区一ツ橋)にて開催することになりました。

本学会は、2024年4月に旧日本脳機能マッピング学会と旧ヒト脳イメージング研究会が合併したことに伴い、学会名を「日本脳マッピング学会」に変更し、新体制での運営を開始しています。本大会は、合併後初回の大会となります。近年、脳は多面的な理解が求められています。磁気共鳴画像(MRI)・脳磁図(MEG)・ポジトロン断層法(PET)・単一光子放射断層撮影(SPECT)・近赤外線分光法(NIRS)・脳波(EEG)などの脳計測機器による研究、経頭蓋磁気刺激(TMS)・経頭蓋電気刺激(TES)・脳深部電気刺激(DBS)・集束超音波(tFUS)を使ったニューロモデュレーション研究、頭蓋内脳波記録・覚醒下手術マッピングといった最先端の脳神経外科技術による研究といったこれまでの本学会の強みに加え、精神科・脳神経内科・脳神経外科領域などにおける脳疾患研究、心理学・認知科学領域の認知神経科学研究、数理モデル・シュミレーション研究、実験動物を対象としたイメージング・電気生理学研究などといった関連領域の研究者による発表が加わることで、ここから新たなヒト脳マッピング研究のムーブメントが起きることを期待しています。

これまで本学会の大会のプログラムは、基本シングルセッション形式で行っておりましたが、今回は内容の拡充に伴いパラレルセッション形式で行います。特別講演者として精神疾患を対象とした深部脳刺激研究のパイオニアであるHelen Mayberg博士(米国・マウントサイナイ医科大学)と霊長類を対象とした脳マッピング研究の世界的第一人者であるDavid Leopold博士(米国・NIH)を招聘する予定であるほか、近隣諸国と連携した新たな国際交流シンポジウムも企画しています。このように大会のプログラムも大幅にリニューアルされます。

本大会のテーマは、新たな学会とヒト脳マッピング研究の新時代の幕開けに期待し、
未踏の領域を切り拓く:脳マッピングの新時代の到来
(Charting the Frontier: Unveiling the Next Era of Brain Mapping)
としました。

是非、多くの方に参加いただき、この幕開けを共に感じていただければと思っております。